資金調達手段に契約者貸付の選択肢を

資金調達手段に契約者貸付の選択肢を

2020年04月09日木
スポンサーリンク

経営への影響

 感染症拡大防止のため政府、自治体からの要請により様々なイベントや集会などの自粛による延期、中止が相次いでいます。宿泊関連業、娯楽業、飲食業などのサービス業をはじめとしたビジネスを展開されている方々にとっては、その経営に与える影響は、はかり知れません。

 終息のめどがつかず将来の経営環境が見通せない状況下では経営の計画が立てづらくなります。
 とはいえ、いくつかのシナリオを想定しそのシナリオ解決に向けた対策を講じていかなければ事業の継続は、ままなりません。

 資金調達(運転資金の当面の確保など)や取引先への支援要請(売掛金回収サイトの短期化など)、従業員の雇用の確保あるいは適正化を決断していく必要があります。(言うほどたやすいものはないのですが潜在リスクへの準備は必要です。)

契約者貸付を頭におきながら資金融資の申し込みを

 掛け捨て型でない貯蓄的な性質をもつ生命保険については、契約者貸付制度というものがあります。

 契約の途中で資金が必要となったときは、解約返戻金の所定の範囲内で現金貸付を利用できるものです。

 メリット
 ① キャッシュインのスピード感。
 ② 返済期限がない。
 ③ 緊急対策として契約者貸付の利率を0(ゼロ)%としている。

 キャッシュインのスピード感からいえば、資金借り入れを申し込むよりも断然にスピードが速いということがメリットです。オンラインであれば即日でこの契約者貸付金が振り込まれるような保険会社もあります。

 保険契約の保障額の一定程度を担保とするゼロ%貸付けであり、返済できなければ保障と相殺されます。保障との相殺は極力しないで、経営の基盤が回復してきたら返済していくことを考えていければいいでしょう。

 生命保険会社のwebサイトTOPページには、「新型コロナウィルス感染症に関する特別取扱いに関して」として、契約者貸付のお知らせの案内があります(令和2年4月8日現在)。こちらでは、期間内に申込みをした人に対し、ゼロ%に利率を低減して貸付けを実行しますと記載されています。

 契約者貸付金の範囲内の融資であれば、将来見通しが不透明であっても生命保険を解約し返済資金に充てればいいと見切りがつき安心です。
 または、金融機関からの資金調達までの”つなぎ”としての使い方もできます。

 デメリット
 ① 規模感が乏しい
 ② 生命保険の保障と表裏一体


 これらを考えることの意義は、引き出し(選択肢)を多くしてこれらの引き出しに順位をつけ、メリハリをつけて実行していくことです。



【編集後記】
 すでに、個人のライフスタイルや行動に変容が起きています。とるべき経営の戦略について変革すべき時がきています。
 いずれ、ドアノブや照明スイッチなどはタッチレス化が進むのでしょうね。